シリコンバッグによる豊胸では、通常、両脇の目立たない箇所を切開してシリコンバッグを挿入します。バッグは、乳腺下、大胸筋下、大胸筋膜下などで、患者の希望や状況に応じて挿入位置や深さが決まります。シリコンバッグは小さなものから、大きなタイプまでさまざまで、2~3カップ以上のサイズアップも可能です。
シリコンバッグの中身には、生理食塩水、CMCジェル、ハイドロジェル、シリコンジェル、コヒーシブシリコンなどがありますが、現在主流となっているのは、シリコンジェルバッグとコヒーシブシリコンバッグです。シリコンジェルバッグは、安全性は確立しているものの感触が固いという欠点がありました。それを改良したのがコヒーシブシリコンバッグで、さらに柔らかさを追求したソフトコヒーシブシリコンが使われるようになり、安全性、感触の両方に優れたバッグになっています。
コヒーシブシリコンバッグの豊胸でのダウンタイムや術後経過を紹介しましょう。
コヒーシブシリコンバッグの豊胸のダウンタイム
コヒーシブシリコンバッグの豊胸のダウンタイムは、挿入部位によって異なります。強い痛みは、乳腺下法では1~2日、大胸筋下法では2~3日、その後の痛みは、乳腺下法で1週間程度、大胸筋下法で7~10日続きます。痛みの程度も、大胸筋下法の方が強くなります。
抜糸は6~8日後に行います。
腫れは、1~2週間程度で、脇から胸全体に出ることもあります。また、内出血や感染症になれば、腫れが長引きます。
内出血は、手術の際に細かい血管が傷つくと皮膚下で出血し、脇から胸全体が紫色になりますが、2~3週間で消失します。
コヒーシブシリコンバッグの豊胸では、術後の浸出液や血液を外に排出させるためにドレーンをつけることがありますが、通常は2~3日程度で抜き去ります。
術後は、アップ帯と呼ばれる包帯を2~3日装着して圧迫します。その後、抜糸までは、バストバンドで圧迫を続けます。3ヶ月程度は、ワイヤー入りではないブラジャーを使用します。
- 大胸筋下法(豊胸バッグ)の失敗3例と修正手術が上手い病院のご紹介 - 2017年12月6日
- 豊胸バッグ抜去・入れ替えに失敗3つの例と修正手術と上手い病院のご紹介 - 2017年12月1日
- 豊胸バッグ挿入って失敗3つの例と修正手術が上手い病院のご紹介 - 2017年11月16日